「救命救急、脳外科の奥井(仮名)です。
息子さんですか。」
(自分)『はい』
「えーそちらは?」
(自分)『母の職場の上司です。一緒にお願いします。』
「お母さんの病名はくも膜下出血です。
そしてその中でもグレードファイブといって一番悪い程度です。
原因は脳の中にある動脈瘤が破裂しました。
ここに、脳の中の血管を取った写真がありますが、ここです。」
「…病名はくも膜下出血です。…」
これぽっちも予想しなかったこの言葉を耳にした瞬間、
胃が素手でつかみ取られるような気持ちでした。
うまく言葉に出来ません。
大したことがないから後回しにされて時間がかかっているのかと
思っていたら全く逆でした。
母親の情報を聞き漏らさないように、
努めて平静に説明を聞くようにしましたが。
自分は、結構医療系に興味があってなんとなく、
「くも膜下出血」ということがどういうことかは説明を受ける前に
分かっていました。
「ER」、「Dr.コトー」、「医龍」、「ブラックジャック」…で得た知識です。
その後も先生の説明は続きました。
「今夜あたりがヤマです。24時間以内に再破裂する可能性が高く、
手術をする必要がありますが、今夜を乗り切れたら明日その話をしましょう。
では、説明を受けたということで、ここにお母さんの名前を書いてください。」
今夜がヤマ????あと、5、6時間で死ぬ?????
今夜を乗り切れないこともあるのか???????
説明書に、母親の苗字までは書けたものの名前が出てこなく
医師に言われつつ、思い出しつつ名前を書きました。
夢想だにしない現状に、うろたえながら説明を受けた部屋から出ました。

5月21日 午後21時
「救命救急センター」
日本テレビの特集で何度か見たことのある、
救命救急センター外来の入口を何とか見つけて
自動ドアをくぐる。
『すみません、救急車で運ばれた○○の家族の者ですけど。』
「○○さんですね、ただ今処置中ですので、そちらでお待ちください。」
というやり取りをして、指定された場所に座ろうとすると、
「○○さんですか、お母さんの勤め先の者です。」と、
声をかけられました。
倒れた時の状況を教えてもらったり、母の物品を渡してくれました。
倒れた時の状況を聞くと、
勤務中に、急に頭が痛くなってきたと言い、しかも徐々に興奮度が高まり
尋常ではない訴えぶりだったので、とりあえず横になったようです。
母の勤め先は、幸いにも!、介護ホーム(もちろん介護する方)だったので、
看護師さんも側にいてくれたので、とりあえず血圧を測ったそうです。
そしたら、なんと、上が 190 くらいということで、
これは普通ではないので、ホームかかり付けのクリニックへ行くことになりました。
この時は、意識はあったようです。
そして、クリニックで診察を受け高血圧の薬(降圧剤)を処方してくれましたが、
お医者さんも、ちょっと状態が悪いので自宅に帰さず勤務先で少し休んだ方が
いいと判断してくれ、再び勤務先に戻ることになりました。
ところが、勤め先に戻る車中で段々意識がなくなっていったため、車中から
救急車を手配し、勤め先に着いたときには、救急車がドアを開け待機していてくれた
ようです。
そして、すぐにK大学病院救命救急センターに搬送されました。
勤め先から病院までは、5〜6分くらいでしょう。
【幸運のポイント】
1.勤務中であったため、症状が現われたときに周りに人がいた。
2.勤め先が介護ホームであったため、看護師さんが側にいて、血圧をすぐ測った。
また、ホームかかり付けのクリニックがあった。
3.クリニックの先生が、勤務先での安静を支持してくれた。
4.救急車への引渡しがかなり迅速であった。
5.勤め先から、救命救急センターまで近距離であった。
まぁ、こんな話しを聞きながら、
それにしても声かかるの遅いな〜。
どーせ大したことないから、後回しにされてんだな。
緊急事態だったら、すぐに声かかるもんな。
よかった。大したことなくて。
あー仕事どーしよー。
なんて、色々考えてました。
そして、ようやく、
お医者さんらしき人から声がかかり、
説明を聞くため、診察室に入ることが出来ました。

月休2日
たしか、去年の5月、6月ってこのくらいしか
休めなかったような気がします。
季節労働者のようなものなので、
一年中ではありません。
5月21日
今日も、仕事に追われ遅くなりそうなので、
夜食として柿ピーやキットカット等を
イトーヨーカドーでたくさん買い込みました。
事務所に戻り、簡単に机を片付け、
さぁやるかと思った時、
携帯電話がなりました。
自宅の近くに住んでいる親戚からの電話でした。
「おばちゃんが、仕事中に倒れたみたいでうちに電話がありました。」
おばちゃんとは、もちろん自分の母親のことです。
「どこの病院かは分からないので分かったらまた電話します。」
『あっそう、わざわざ連絡ありがとう。どうせ、大したことないんだろーね。』
『病院分かったら電話ちょーだい。とりあえず、そっちの方に向かうから。』
この、クソ忙しい時にしょーがねーなーと思いつつ、
圧倒的な仕事の量から現実逃避出来ることにそんなに、嫌な感じもせず、
仕事そのままで電車に乗り、自宅の方に向かいました。
電車に乗って5分くらいした時、再び携帯電話。
「もしもし、病院が分かりました。」
『電車に乗ってるから、黙って聞いてるね。で、どこ?』
「K大学病院の救命救急センターですって。」
『あっそう、ありがとう。じゃ、K大学病院に向かうわ。』
ほー、K大学病院の救命なんだ、大げさだな、職場の近くだからな、なんて
思いながら病院に向かいました。
そんなに、焦ることもなく、仕事のことだけを心配してました。
そして、
職場から、2時間かかって何とか病院にたどり着きました。
どこから入ったらいいのか、よくわかりませんでしたが、
それっぽい入り口があったので、
そこから入りました。
5月21日 21時ころ
「病名はくも膜下出血です。
そしてその中でもグレードファイブといって一番悪い程度です。
原因は脳の中にある動脈瘤が破裂しました。
今夜あたりがヤマです。24時間以内に再破裂する可能性が高く、
手術をする必要がありますが、今夜を乗り切れたら明日その話をしましょう。
では、説明を受けたということで、ここにお母さんの名前を書いてください。」
苗字はすんなり書けましたが、名前が出てきませんでした。
かっこつけて平静を装っていましたが、かなり動揺していたのでしょう。
司法書士受験そっちのけで、恐縮ですが、
このブログを利用して、少しでも役に立つ?情報を提供したいということと、
貴重な体験を単純に記録に残したいという趣旨のもと、書き留めることに
しました。
司法書士受験とは全く関係ないため、
リンクを張って頂いている方どうぞご削除くださいませ。
かなり身近なところに、
司法書士がいた!
よく知っている会社の先輩と飲んだ帰りの
タクシーの中で、今の給料だけではきついから
バイトをしていると言われた。
軽く聞いていたら、
なんと「司法書士!!!」
働きながら何年か前にとったらしい。
会社では完全に秘密にしている。
法務部への異動は希望していない。
なんともったいない。
司法書士事務所でやりたがらない
案件をやってるらしい。
月15万くらいの収入とか。
内容は不動産登記。
「専業司法書士として仕事しないんですか?」
って聞いたら、
「いろいろ考えたら司法書士だけじゃ厳しいよ」
サラリーマンの安定性は捨てがたいとのこと。
会社の中で司法書士取ったら、
結構いい感じじゃないかと思っていた自分が
とても恥ずかしい。
「能ある鷹は爪を隠す」とは正にのこと。